サファイアの光透過性
高純度のアルミナ(Al2O3)を人工的に巨大結晶に成長させた、単結晶サファイアは無色透明です。
サファイアは紫外領域から赤外領域まで連続して光を透過する性質を持っています。
赤外 (IR)は、通常0.7 – 2.5 µm(低赤外線)、 2.5 – 4 µm(中赤外線)、4 – 1000 µm(遠赤外線) の3つの波長領域に分けられます。
サファイアは特に赤外領域で安定した透過特性を持っており、赤外光を利用する装置や窓材に多く利用されています。
サファイアの屈折率
サファイアは1軸性の結晶(c軸)です。そのため光学軸(c軸)に対する光の入射角によって、複屈折特性が現れます。
c軸に対し平行に光を入射した場合、屈折率がひとつに定まります。
広領域での透明度の高さ(光透過性)にプラスして、サファイアは耐摩耗性、耐熱性とにも優れているため、各種実験装置など極環境での窓材、また偏光性や複屈折特性を利用したフィルター等にも使われています。
サファイアの特性(透過率・屈折率)比較
サファイア | 石英 | |
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透過率 | 2.1~6.6nm帯域 60%以上 3.4~5.2nm帯域 80%以上 | |
屈折率 | No=1.768 Ne=1.760 (λ=590nm) | 1.459 (λ=590nm) |
光透過性にすぐれたサファイアの使用例
- 赤外センサー用窓材
- NDIRガス計測用セル窓、炎検知など
- 非接触温度計測、人体検知、中赤外カメラなど
- 紫外線透過用窓材
- 長時間のエキシマランプ照射での劣化がない
- 殺菌、工薬濃度計、各種UVランプなど
- 高温・高圧環境下での可視化窓
- 医療用部品
- 内視鏡、検体検査用フィルターなど
- 偏光性や複屈折特性を利用したフィルター
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サファイアの優れた光透過性を活かした加工をご希望の方や、既存素材でお困りの方は、無料サンプルを事前にお送りすることもできますので、お気軽にご相談ください。