サファイアガラスの特性が十分に発揮できるものとして、光学ガラスとしての利用があります。
光学ガラスの課題をサファイアが解決
サファイアガラスの特性として、高い透過率と優れた強度、また耐薬品性や耐熱性、耐腐食性が高いため、合成石英やbk7などの一般的な光学ガラスでは不適切な場面において利用することができます。
例えば、高熱な炉内の検査に利用している光学窓用レンズなどは、劣化が激しいためにしばらくすると正しい検査結果が得れないなどの問題に遭遇しますが、そのような場面でサファイアガラスをご利用頂いています。
一般的には、ガラスが割れる、高温で失透する、放射線に耐えるなどの場面で利用でき、また無反射加工なども可能なため、一般的な素材の光学ガラスの代替品を探しているお客様に喜ばれています。
光学ガラスの種類と代表的なメーカー
光学ガラスは屈折率とアッベ数という二つの光学定数の組み合わせにより性質が決まりますが、その数だけでも数百を超えて存在しています。また球面収差なども取り除いた像の明確化のために複数の光学ガラスを用いて光学系を作り上げることも多いです。
光学ガラスの種類
一般的に光学ガラスの種類という場合、目的にあわせてその光学用のガラス素材と加工方法をセットにしたものを指すことが多いです。主に下記のようなものがあります。
- モールドプレス用ガラス
- リヒートプレス用ガラス
- カルコゲナイドガラス
- IRカットフィルタ用ガラス
- 高屈折率ガラス基板
素材としてはシリカ、BK7、合成石英、酸化ホウ素、アルミナ(サファイアガラス)などの酸化物を中心に50種類ほどが利用されます。そこで作成される光学ガラスを用いて光学レンズなどの加工品ができあがります。
光学ガラスの代表的なメーカー
素材を提供する会社と加工済みの光学ガラスを提供する会社があります。
- HOYA
- AGC
- コニカミノルタ
- 日本硝子(NSG)
など
光学ガラスとは?
光学器械や光学装置に使用されるレンズやプリズムなど、光の反射や屈折によって画像を伝送する光学素子の材料になるガラスを指します。透過率が高く屈折率などの光学的特性が均一になるよう素材を加工し制作します。
なおクリスタルガラスは透明度の高いガラスという意味であり、光学ガラスを含むことができますが、主に工芸品で利用される言葉です。
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